【本記事の執筆について】
本記事はドバイ土地局(DLD)およびRERA(不動産規制庁)の正規ライセンスを取得したBITEX TRUST REAL ESTATE L.L.C(RERA登録番号:1575622)が執筆しています。すべての情報は公式データと規制に基づいており、投資家の皆様が詐欺被害を回避し、安全に不動産投資を始めるための実践的なガイドを提供します。

ドバイ詐欺の実態|不動産と投資ファンド被害の全体像【図解あり】

1-1 2024-2025年のドバイ詐欺被害件数と総額データ

金融情報機関の最新報告によると、詐欺に関連する疑わしい取引報告は2024年に前年比で57%増加しました(*1)。この急増は、ドバイの不動産市場が活況を呈する中で、詐欺師が投資家を狙う動きを強めていることを示しています。2021年から2023年の3年間で、詐欺関連の金融損失は総額12億AED(約480億円)に達しました。

ドバイにおける詐欺被害の実態を、年度別の推移と被害額で整理すると以下のようになります。

ドバイ詐欺被害の推移と回復率(2021-2024年)

出典:UAE Financial Intelligence Unit「Organized Financial Fraud Report (November 2024)」、Dubai Police Media Office「Money Laundering Cases Report (January 2025)」

ドバイ警察は2022年から2024年にかけて500件のマネーロンダリング事案を処理し、40億AED(約1,600億円)規模の金融犯罪捜査を実施しました(*2)。さらに、住民を対象とした2024年の調査では、40,000人以上が2023年に詐欺被害に遭い、1人当たりの平均損失額は2,194ドル(約33万円)に上ることが判明しています。

被害者のうち完全に資金を回収できたのはわずか9%で、残りの大多数は損失を抱えたままです(*3)。

1-2 不動産詐欺と投資ファンド詐欺の違い

不動産詐欺と投資ファンド詐欺は、手口と標的が大きく異なります。

2つの詐欺タイプを手口、標的、発生頻度、リスクレベルで比較すると以下のようになります。

不動産詐欺 vs 投資ファンド詐欺|特徴比較表
比較項目 不動産詐欺 投資ファンド詐欺
主な手口 架空物件販売、二重契約、未完成プロジェクト、過剰請求 ポンジスキーム、ピラミッド方式、資金持ち逃げ、架空実績
標的 不動産購入を検討する個人・法人投資家 高利回りを求める資産運用層、駐在員、富裕層
疑わしい取引
報告率
0.002%
(247,587件中わずか5件程度)
39%
(全疑わしい取引の最大カテゴリ)
偽装対象 物件の実在性、契約書、所有権、エスクロー口座 運用実態、配当実績、顧客資産額、ライセンス
典型的な
被害額
10,000〜270百万AED
(約40万〜108億円)
75,000ドル〜11億AED
(約1,125万〜440億円)
発覚までの
期間
契約後すぐ〜引渡時
(数日〜数カ月)
配当遅延時〜運営会社消失時
(数カ月〜数年)
リスク
レベル
★★★★☆
(表面化しにくい)
★★★★★
(被害額が極めて大きい)

出典:UAEFIU「Real Estate Money Laundering Typologies and Patterns (2023)」、「Fraud Crimes, Trends & Typologies (August 2022)」

類型分析によると、不動産セクターに関連する詐欺では投資詐欺が最も頻繁に発生しており、2022年のドバイ不動産取引247,587件のうち、不動産業者やブローカーからの疑わしい取引報告は全体の0.002%にとどまりました(*4)。この低い報告率は、不動産詐欺の多くが表面化していない可能性を示唆しています。

一方、投資ファンド詐欺ではポンジスキームとピラミッド方式が主要なパターンとして確認されています(*5)。2021年の疑わしい取引報告の内訳を見ると、詐欺全般が39%、国内資金回収要請が26%、オンラインバンキング詐欺が14%、国際資金回収要請が13%を占めました(*6)。

不動産詐欺が物件や契約書の実在性を偽る手口であるのに対し、投資ファンド詐欺は運用実態のない架空スキームで資金を集める点が特徴です。

1-3 なぜドバイで詐欺が増えているのか|3つの背景要因

ドバイで詐欺が増加している第一の要因は市場の不透明性です。

国際調査報道機関の調査によると、ドバイの不動産記録は入手が困難で簡単に検索できず、賃貸活動は報告規制の対象外となっているため影に隠れています(*7)。不動産業者やブローカーからの疑わしい取引報告が全取引の0.002%にとどまる背景には、こうした構造的な問題があります。

第二の要因は技術を駆使した詐欺の台頭です。

2024年の調査では、回答者の50%が過去12カ月間にAI技術を使った詐欺に遭遇したと回答し、WhatsAppが最も多く使われる詐欺手段として特定されました(*3)。さらに43%の人が前年よりも詐欺に遭遇する頻度が増えたと答えています。

第三の要因は規制強化の過渡期であることです。

2022年以降、55,000AED(約220万円)を超える取引には不動産活動報告が義務付けられ、規制当局が厳格なマネーロンダリング対策を実施したことで、不動産セクターからの疑わしい取引報告は大幅に増加しました(*8)。


実際に起きた詐欺事件3選|被害総額と手口まとめ

2-1 在ドバイ日本人への詐欺被害|2年間で26件・総額6,000万円

在ドバイ総領事館が発表した警告によると、2年間で26件の詐欺事件が発生し、日本人被害者から総額6,000万円がだまし取られました(*9)。

この統計には不動産投資、暗号資産取引、政府高官を装った詐欺など、複数の手口が含まれています。特に2021年1月から5月の5カ月間だけで、被害総額は2,000万円を超えました。

詐欺の多くは日本人同士の金銭トラブルとして発生しており、日本語で信頼関係を築いた後に投資話を持ちかける手法が使われています。被害者の中には高額配当を約束されて数百万円を投資したものの、業者と連絡が取れなくなったケースや、架空の不動産プロジェクトへの出資を求められたケースが報告されています。

領事館は現地在住の日本人に対し、投資案件の真偽を慎重に確認し、RERA認証などの公式ライセンスを必ず照合するよう注意喚起を行っています。

2-2 Palm Jumeirah二重契約詐欺|9人組が約10億円詐取

2019年にパーム・ジュメイラで発生した二重契約詐欺では、9人の詐欺グループが高級土地2区画を使って270百万AED(約108億円)を詐取しました(*10)。

犯人グループは本物の所有者になりすますため、署名を偽造し、ニカブを着た替え玉を用意して身分確認を回避しました。この手口により、同じ物件が複数の購入者に売却され、被害者は契約後に物件の所有権を取得できないことを知りました。

この事件は、物件の所有権確認をドバイ土地局の公式システムで行わなかったことが被害拡大の原因となりました。現在ドバイでは、すべての不動産取引にOqood登録とエスクロー口座の使用が義務付けられていますが、詐欺師は書類を巧妙に偽造するため、購入者自身が公式サイトで直接確認する必要があります。

2-3 政府高官を装った当選金詐欺|在ドバイ日本人への被害総額6,000万円

政府高官や警察を装った詐欺は、在ドバイ日本人の間で深刻な被害をもたらしています。

典型的な手口では、被害者に「1,400万円の宝くじに当選した」と連絡し、賞金を受け取るための手数料として28万円を要求します(*9)。この種の詐欺は2年間で26件発生し、総額6,000万円の被害が確認されました。

サイバーセキュリティ企業の最新調査によると、2026年1月にはドバイ警察を偽装した大規模な詐欺キャンペーンが確認され、住民に対して偽の交通違反金や駐車違反金の支払いを求めるメッセージが送られました(*11)。詐欺師はナショナルデー前後に活動を活発化させる傾向があります。

総領事館は、政府機関が電話やメールで直接金銭を要求することはないと強調し、不審な連絡を受けた場合は必ず公式窓口に確認するよう呼びかけています。


不動産詐欺の手口4パターン|物件・契約トラブルの事例

3-1 存在しない物件を販売する架空物件詐欺

架空物件詐欺は、実在しない不動産や既に売却済みの物件を広告に掲載して代金をだまし取る手口です。

2024年6月にはドバイ警察がソーシャルメディアに偽の物件情報を投稿した詐欺師を逮捕し、被害者の1人は14,000AED(約56万円)を前払いしたものの物件は既に取引済みで、業者はその後姿を消しました(*10)。アブダビでも同様の事例が複数報告されており、偽のブローカーが偽造書類を使って10,000AED(約40万円)をだまし取ったケースや、Facebookの賃貸広告を通じて65,500AED(約262万円)を詐取した事件が発生しています(*12)。

ドバイ土地局は2025年に新規則を導入し、誤解を招く広告を掲載した業者には最大50,000AED(約200万円)の罰金を科すことを決定しました。投資家は物件を確認する際、公式ウェブサイトやDubai RESTアプリでプロジェクト登録証明書を照合し、実在性を確認することが不可欠です。

3-2 同じ物件を複数人に売る二重契約詐欺

二重契約詐欺は、同一の不動産を複数の購入者に売却し、それぞれから代金を受け取る悪質な手口です。

前述のパーム・ジュメイラ事件では、9人の犯罪グループが署名偽造と替え玉を使って270百万AED(約108億円)を詐取しました(*10)。この手口では、デベロッパーや仲介業者が資金難に陥った際、同じユニットを異なる顧客に販売して短期的な資金を調達するケースもあります。

二重契約を防ぐためには、契約時にOqood登録を必ず確認することが重要です。OqoodはドバイLand局が発行するオフプラン物件の仮登録証明で、購入者が正式な権利者であることを証明します。

さらに、売買契約書には必ずエスクロー口座番号、銀行名、プロジェクト名、DLD登録番号が明記されている必要があります(*13)。契約書に曖昧な表現が含まれている場合は、詐欺の危険信号です。

購入前にDubai RESTアプリでブローカーのRERA認証を確認し、物件が正式登録されているかを照合してください。

3-3 完成しない開発プロジェクトへの投資勧誘

完成しない開発プロジェクトへの投資勧誘は、実際には建設予定のないか、資金不足で中断される可能性が高いプロジェクトへの出資を求める詐欺です。

ドバイでは2007年に制定された法律第8号により、すべてのオフプラン開発プロジェクトに対してエスクロー口座の設置が義務付けられ、購入者の支払いは建設進捗に応じて段階的にデベロッパーに支払われる仕組みが確立されています(*13)。この法律に違反し、開発資金を不正流用した場合、最低100,000AED(約400万円)の罰金と禁固刑が科されます。

さらに、デベロッパーがライセンス取得後6カ月以内に建設を開始しない場合、破産した場合、または虚偽の情報を提供した場合、登録から抹消されます。

投資家は契約前にDubai RESTアプリでプロジェクト登録証明書を確認し、エスクロー口座の詳細が契約書に明記されているかをチェックする必要があります。デベロッパーがエスクロー口座は不要と説明する場合や、個人口座への振込を求める場合は、詐欺の可能性が極めて高いと判断してください。

3-4 相場より高額な手数料を請求する過剰請求

過剰請求詐欺は、市場相場を大幅に超える手数料や諸費用を請求する手口です。

ドバイの不動産仲介手数料には法的な上限が設定されていませんが、一般的な市場慣行では売主側が取引額の2%、買主側が5%を支払うことが多いとされています。しかし、偽のブローカーは内見費用、予約手数料、優先契約費などの名目で、偽造書類を使って不当な金額を要求します(*10)。

アブダビで発生した事例では、偽のブローカーが兄弟が所有する物件と称して100,000AED(約400万円)以上をだまし取りました(*12)。土地局は2025年に規則を強化し、エスクロー口座以外への支払いを要求した業者に対して50,000AED(約200万円)の罰金を科すことを発表しています。

投資家は契約前に、すべての支払いが法律第8号に基づくエスクロー口座に振り込まれることを確認し、個人口座への支払いを求められた場合は取引を中止してください(*13)。RERA認証を持つブローカーであっても、手数料の内訳を書面で明示させ、不明瞭な費用項目がないかを慎重に確認することが重要です。


投資ファンド詐欺の手口3パターン|ポンジ・持ち逃げの事例

4-1 高配当を約束して資金を集めるポンジスキーム

ポンジスキームは、実際の運用益ではなく新規投資家の資金を使って既存投資家に配当を支払う詐欺です。

2016年に摘発されたExentialグループ事件では、総額11億AED(約440億円)を7,000人からだまし取り、年間100〜150%という異常な高配当を約束していました(*14)。最低投資額は25,000ドル(約375万円)で、約18,000件の外国為替口座が開設され、主に航空業界や石油・ガス業界の従業員が標的とされました。

2017年にアブダビで発覚した中古車取引を装ったポンジスキームでは、容疑者54人が逮捕され、被害総額は8億AED(約320億円)、被害届は1,909件に達しました(*15)。容疑者は期日後小切手で中古車を購入し、実際の納車をせずに被害者に売却し、得た資金で以前の投資家に配当を支払っていました。

2024年に崩壊したBlueChipグループは、月利3%を約束し、最低投資額10,000ドル(約150万円)で18カ月のロックイン期間を設けていましたが、崩壊前に4,135万ドル(約62億円)が不明な暗号資産ウォレットに送金されました(*16)。

4-2 運用実態がないまま資金を持ち逃げ

運用実態のない投資会社が突然姿を消す持ち逃げ詐欺も深刻な被害を生んでいます。

2024年から2025年にかけて活動していたGulf First Commercial BrokersとSigma-One Capitalは、ビジネスベイから一夜にして消失し、オフィスは埃に覆われ、電話線も引き抜かれた状態で発見されました(*17)。個人の被害額は駐在員2名がそれぞれ75,000ドル(約1,125万円)、別の投資家が230,000ドル(約3,450万円)、ドバイ居住者が150,000AED(約600万円)、子供の教育資金として投資した被害者が500,000AED(約2,000万円)を失いました。

2025年7月にドバイ警察が摘発した投資詐欺グループは、Sigma-One Capital、DuttFx、EVM Prime、UTrade、EVA Markets、Core Financial Marketsなど複数のプラットフォームを運営し、ドバイ市内に7つのコールセンターを設置していました(*18)(*19)。

グループはB-bookモデルを使用し、顧客の損失に賭ける形で利益を得ており、手数料は現金の入った袋で支払われていました。容疑者4人が逮捕されましたが、当局は政府職員や地元住民を標的にすることをリスクが高すぎるとして避けていたことが判明しています。被害者の多くはクレジットカードの限度額まで使い、個人ローンを組んで投資していました。

4-3 架空のファンド実績を見せて投資を募る

架空のファンド実績を使った詐欺では、偽の運用成績や顧客資産データを示して投資家の信頼を得ます。

2026年1月にアブダビで判決が出た事例では、無許可の会社が被害者を説得して偽の取引プラットフォームに投資させ、総額396,058AED(約1,580万円)を詐取しました(*20)。裁判所は被害者への全額返済に加え、50,000AED(約200万円)の慰謝料支払いを命じ、第一審では被告に500,000AED(約2,000万円)の罰金が科されました。

グローバル規模で展開されたHyperVerseは、最先端のブロックチェーン戦略を謳い、日利1%という異常な配当を約束して総額20億ドル(約3,000億円)を集めましたが、主犯は米国司法省と証券取引委員会から起訴されています(*21)。OneCoinはブロックチェーンが存在しない偽の暗号資産で、マルチ商法のピラミッド構造を使って44億ドル(約6,600億円)を詐取し、ドバイを運用拠点およびマネーロンダリングの拠点として使用しました。

ドバイ警察は2025年11月に、ソーシャルメディアで月利最大10%、ゼロリスクを謳う投資スキームについて警告を発表し、ほとんどがピラミッド方式で運営され、証券商品庁のライセンスを持たずに活動していると指摘しています(*22)。


詐欺業者の見抜き方|契約前に確認すべき7つの警告サイン

5-1 書類・ライセンス面で確認すべき3つのポイント

詐欺業者を見抜くための第一のポイントは、RERA登録番号の確認です。

規則により、すべてのRERA認証ブローカーは名刺、広告、メール署名、契約書にRERA登録番号を表示しなければなりません(*23)。ブローカーが登録番号の提示を渋る場合や、口頭で番号を伝えるだけで書面に記載しない場合は、詐欺の危険信号です。Dubai RESTアプリまたは公式ウェブサイトで登録番号を照合し、ライセンスのステータスが緑色、つまり有効であることを確認してください。

第二のポイントは、エスクロー口座情報の具体性です。

契約書には必ずエスクロー口座番号、銀行名、プロジェクト名、DLD登録番号が明記されている必要があります。開発者が指定する口座への支払いのような曖昧な表現が含まれている場合、資金が保護されない可能性が高く、詐欺のリスクがあります。

第三のポイントは、エスクロー受託者が承認リストに含まれているかの確認です。

公式サイトまたはDubai RESTアプリで承認された受託者リストを閲覧し、契約書に記載された受託者が含まれていない場合は取引を中止してください。

5-2 営業対応・説明面で確認すべき2つのポイント

営業対応面での第一の警告サインは、執拗なコールドコールです。

RERAはコールドコールを禁止しており、違反したブローカーは罰金や業務停止処分を受けます(*23)。実際に仲介会社に罰金を科し、コールドコールとハラスメント行為を行ったブローカーの業務を停止させた事例があります。しつこい電話勧誘を受けた場合、それ自体が規則違反であり、その業者は信頼できません。

第二の警告サインは、ゼロリスクで高配当、特に月利10%以上を保証する説明です。

ドバイ警察は2025年11月に、このような主張をする投資スキームのほとんどがピラミッド方式で運営され、SCAのライセンスを持たずに活動していると警告しました(*22)。さらに、有名金融機関の名前やロゴを無断使用して信頼性を装うケースも報告されています。

投資提案を受けた際は、公式ウェブサイトで運営会社のライセンスを確認し、提示された配当率が現実的な市場水準、一般的に年利5〜8%程度と比較して異常に高くないかを慎重に判断してください。

5-3 金銭要求面で確認すべき2つのポイント

金銭要求面での第一の警告サインは、個人口座への支払い要求です。

ドバイの法律第8号に基づき、オフプラン不動産のすべての支払いはプロジェクト専用のエスクロー口座に振り込まれなければなりません(*13)。個人口座や会社の一般口座への振込を求められた場合、それは重大な法律違反であり、詐欺の可能性が極めて高いと判断してください。エスクロー口座以外への支払いを要求した業者には、2025年以降、最大50,000AED(約200万円)の罰金が科されます(*10)。

第二の警告サインは、不透明な追加費用の請求です。

内見費用、予約手数料、優先契約費などの名目で、契約前に金銭を要求する業者は詐欺の可能性があります。ドバイの不動産取引では、仲介手数料以外に購入者が支払う標準的な費用は限定されており、契約前に多額の前払いを求められることは通常ありません。すべての費用項目を書面で明示させ、手数料ガイドラインと照合することが重要です。

不明瞭な費用項目がある場合、または口頭での説明のみで書面化を拒否する場合は、その業者との取引を中止してください。


信頼できる業者の条件|RERAライセンスと実績の確認方法

6-1 RERA認証の確認手順と公式サイトでの照合方法

RERA認証の確認は、Dubai RESTアプリまたはドバイ土地局の公式ウェブサイトを通じて行います。

Dubai RESTアプリをダウンロードし、Licensed Real Estate BrokersまたはDubai Brokersサービスを選択してください(*24)。ブローカー登録番号またはブローカー名を入力すると、ブローカーの氏名、写真、所属会社、ライセンスステータス、有効期限が即座に表示されます。

公式ウェブサイトを利用する場合は、dubailand.gov.aeにアクセスし、eServicesからReal Estate servicesを選択し、公開サービスのBrokers Enquiry Serviceに進んでください。ブローカー番号または会社名を入力すると、貿易ライセンス番号、氏名、国籍、写真、ライセンスステータス、会社名、オフィス住所が確認できます。

さらに、Dubai RESTアプリのValidate E-Card Serviceを使用すれば、RERAのeカード番号またはブローカーのフルネームを入力するだけで、ライセンスステータス、会社所属、活動タイプが表示されます。ブローカーが公式データベースに登録されていない場合は、すべての取引を直ちに中止してください。

6-2 過去の取引実績と顧客レビューの見方

ドバイ土地局およびRERAは、顧客レビューを集約した公式システムを現時点では提供していません。そのため、ブローカーや仲介会社の評価は、ライセンスステータスと違反履歴の確認によって行う必要があります。RERA認証ブローカーに対して定期的に監査を実施し、規則違反があった場合には罰金、業務停止、ライセンス取り消しなどの処分を科しています(*23)。

信頼できる業者を選ぶ際は、Dubai RESTアプリで確認したライセンスが緑色、つまり有効であることに加え、会社が長期間にわたって同じオフィスで営業しているか、公式イベントやセミナーに参加しているかを確認してください。さらに、複数の独立した情報源、たとえば業界団体、法律事務所、会計事務所などを通じて会社の評判を調査し、過去に処分を受けた履歴がないかを確認することが重要です。

公式レビューシステムが存在しない現状では、ライセンスの有効性と法令遵守状況が最も信頼できる指標となります。

6-3 契約書・エスクロー口座の透明性をチェックする

契約書の透明性を確認する第一のステップは、プロジェクト登録の照合です。

Dubai RESTアプリのProjects機能を使用し、購入を検討している物件が正式登録されているかを確認してください(*25)。デベロッパーにプロジェクト登録証明書を請求し、エスクロー口座が開設されていることを確認します。

第二のステップは、売買契約書に記載されたエスクロー口座情報の確認です。

契約書にはエスクロー口座番号、銀行名、プロジェクト名、DLD登録番号という具体的な記載が必要です(*13)。

第三のステップは、エスクロー銀行への直接確認です。

売買契約書に記載された銀行に、デベロッパーが提供した番号ではなく公式サイトに掲載された電話番号を使って連絡し、これはドバイ法律第8号に基づくエスクロー口座ですかと尋ねてください。

第四のステップは、Oqood登録の確認です。

Oqoodシステムはオフプラン売買を登録し、購入者は権利証明書としてOqood証明書を受け取ります。デベロッパーにユニットの登録時期とOqood証明書の受領時期を明確に尋ね、書面で回答を得てください。法律第8号に違反してエスクロー資金を不正流用した場合、デベロッパーには禁固刑と最低100,000AED(約400万円)の罰金が科されます。


FAQ|ドバイ投資詐欺でよくある質問

Q
ドバイ不動産投資で詐欺に遭う確率はどれくらい?
A

2024年の調査によると、住民の27%が詐欺で金銭的損失を被り、1人当たりの平均損失額は2,194ドル(約33万円)でした。

人口の56%が月に1回以上詐欺の試みを受けています。被害者のうち完全に資金を回収できたのはわずか9%で、国内資金回収の成功率も14%まで低下しています。

Q
RERAライセンスがあれば安全な業者と言える?
A

RERAライセンスは必要条件ですが、それだけでは十分ではありません。

登録情報なしで広告を発行した会社やコールドコールを行った認証ブローカーにも処分が科されています。ライセンスステータスが緑色で有効であること、データベース情報と名刺が一致すること、禁止行為を行っていないことを確認してください。

Q
詐欺被害に遭った場合、日本からでも訴訟できる?
A

日本からでも訴訟は可能ですが、被告が存在するか資産を保有していることが前提です。

2026年1月の判決では全額返済と50,000AED(約200万円)の慰謝料支払いが命じられました。ドバイ警察のeCrimeプラットフォームで報告し、証拠を集めて弁護士に依頼してください。ただし回復率は9〜14%と低いため、予防が最も重要です。


まとめ|安全にドバイ不動産投資を始めるために

ドバイの詐欺被害は2024年に前年比57%増加し、住民の27%が金銭的損失を被りました。在ドバイ日本人も2年間で26件、総額6,000万円の被害を受けており、詐欺は決して他人事ではありません。

安全に投資を始めるためには、Dubai RESTアプリでRERA認証を必ず確認し、ライセンスステータスが緑色で有効であることを照合してください。すべての支払いは法律第8号に基づくエスクロー口座に振り込み、個人口座や一般口座への振込要求は拒否してください。

契約前にプロジェクト登録証明書とOqood登録を確認し、エスクロー銀行に直接連絡して口座の実在性を確かめることが重要です。ゼロリスクで月利10%以上を約束する投資話や、コールドコールで勧誘してくる業者は詐欺の可能性が高く、ライセンスを持たない場合がほとんどです。

万が一被害に遭った場合は、ドバイ警察とRERAに速やかに報告し、拠点の弁護士に相談してください。回復率は低いため、事前の確認と慎重な判断が最も効果的な対策となります。

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