ドバイクリークとは|歴史的な水路と新都心ハーバーの全体像【図解あり】

1-1 ドバイクリークは全長14kmの天然の入り江でドバイ発展の起点

ドバイクリークは全長14kmの天然の入り江で、ドバイの歴史的発展の中心を担ってきました(*1)。

この水路はアラビア湾から内陸へと延び、ドバイの街を北側のデイラ地区と南側のバール・ドバイ地区に分断しています(*2)。クリークの幅は河口付近で約100m、内陸部では最大1.5kmに達し、潮の満ち引きにより水深は5.0mから7.0mの間で変動します。

この入り江は古くから天然の良港として機能し、真珠採取や交易の拠点となりました。20世紀初頭までドバイ経済の中心であり、現在でも伝統的な木造船ダウが行き交う風景が見られます。

クリークの存在なくして現在のドバイの繁栄はなく、今も観光と商業の両面でドバイの重要な資産となっています。

1-2 ドバイクリークハーバーは2013年開発開始の新都心プロジェクト

ドバイクリークハーバーとダウンタウン・ドバイの規模比較
比較項目 ダウンタウン・ドバイ ドバイクリークハーバー
開発面積 2.0 km²
(基準)
6.0 km²
(約3倍)
計画居住人口 20万人超
開発期間 30年間
(2013-2043年頃)

出典:Dubai Holding / Emaar: 「Emaar designs a glittering new skyline for Dubai with compelling Tower at Dubai Creek Harbour(2016年4月)」、Emaar Properties: 「Annual Report 2018」

ドバイクリークハーバーは、エマール・プロパティーズとドバイ・ホールディングが2013年に共同開発を開始した大規模都市開発プロジェクトです(*3)。公式発表は2014年10月に行われ、ダウンタウン・ドバイに次ぐ第2のダウンタウンとして位置づけられています(*4)。

開発面積は約6平方km、これはダウンタウン・ドバイの約2〜3倍の規模に相当します(*5)。プロジェクトは30年にわたる段階的開発が計画されており、住宅エリア約730万平方メートル、商業施設約94万平方メートル、公園・オープンスペース約70万平方メートルを含む複合都市となる予定です。

エマールは年間約2,000戸のペースで住宅を供給する計画を発表しており、2020年代半ばから本格的な街づくりが進行中です。

「ドバイ・ダウンタウン」については、こちらで詳しく書いています↓

1-3 旧市街エリアと新開発エリアの2つのゾーンで構成される

ドバイクリーク周辺は、歴史的な旧市街エリアと最先端の新開発エリアという2つの対照的なゾーンで構成されています。

旧市街エリアはデイラ地区とバール・ドバイ地区からなり、19世紀から20世紀初頭の伝統的な建築物や市場が保存されています(*6)。アル・ファヒディ歴史地区では風の塔を備えた伝統家屋が並び、中東の文化遺産を体感できます。

一方、新開発のドバイクリークハーバーは9つの目的別サブゾーンに分かれています(*7)。クリーク・アイランドは高級住宅タワーとマリーナ施設の中心地、クリーク・ビーチには全長700mの都市型ビーチが整備され、メインランドには商業・ビジネス地区が配置される計画です。

両エリアは物理的に近接しながらも、それぞれ独自の魅力を持ち、訪問者は1つの場所で伝統と未来を同時に体験できます。


ドバイクリークの歴史|貿易港から観光地へ発展した背景

2-1 1960年代まで真珠採取と貿易の中心地として栄えた

ドバイクリークは20世紀初頭まで、アラビア湾有数の真珠採取の中心地として繁栄しました(*8)。当時のアラビア湾は世界最高品質の真珠の産地として知られ、ドバイの真珠産業は数百人の潜水夫を雇用していました。潜水夫たちは1回の遠征で最長3ヶ月間海上に留まり、1日あたり最大200回の潜水を行っていたとされています。

しかし1920年代から1930年代にかけて、日本の養殖真珠の登場と世界恐慌の影響で真珠産業は急速に衰退しました。その後ドバイは交易港としての役割を強化し、20世紀初頭に自由港として宣言されたことで、アラビア半島、インド、パキスタンから商人が集まるようになりました(*9)。

1960年代までクリークは地域貿易の要衝として機能し、現在のドバイの商業都市としての基盤を築きました。

2-2 1970年代の浚渫工事で大型船の航行が可能になり商業港へ発展

ドバイクリークの転換点となったのが、1959年にシェイク・ラシッド・ビン・サイード・アル・マクトゥームの指揮で開始された大規模浚渫工事でした(*10)。この工事は総額38万8,000ポンド、現在の価値で約4,500万AED(約18億円)に相当する大プロジェクトで、1960年代前半に完了しました。

工事によりクリークの屈曲部から海まで幅60m、長さ914mの航路が整備され、最大500トンまでのボートや艀が入港可能になりました。これにより小規模な漁港から本格的な商業港へと進化し、1970年代前半にはさらなる浚渫と拡幅工事が実施されて港湾能力が大幅に向上しました(*11)。

1963年には初のクリーク横断橋としてアル・マクトゥーム橋が建設され、デイラとバール・ドバイを結ぶ交通インフラも整いました。

2-3 2000年代以降は観光・文化遺産エリアとして再整備が進む

2000年代に入ると、ドバイクリーク周辺は観光・文化遺産エリアとしての再開発が本格化しました。

アル・ファヒディ歴史地区の修復プロジェクトでは、19世紀半ばから1970年代の伝統的生活様式を反映した建築物が保存され、現在では50棟以上の建物がアートギャラリーや文化施設として活用されています(*6)。

2012年にはドバイクリークがユネスコ世界遺産暫定リストに登録され、2017年から2018年にかけてアル・シーフ開発プロジェクトが段階的に開業しました(*12)。このプロジェクトではクリーク沿い670mにわたり、飲食店や小売店が集まる観光・商業エリアが整備されました(*13)。

2010年以降、クリーク沿いの文化遺産エリアは合計20万平方メートル以上が修復され、伝統と現代が融合する独自の観光地として国際的な注目を集めています。


ドバイクリークの観光スポット|アブラ船とスーク巡りの楽しみ方

3-1 アブラ船は片道1AED(約40円)で乗れる伝統的な水上タクシー

ドバイクリークを訪れたら必ず体験したいのが、伝統的な木造船アブラです。

アブラはドバイの公共交通機関RTAが運営する水上タクシーで、片道わずか1AED(約40円)という驚きの低料金で利用できます(*14)。バール・ドバイ・アブラ・ステーションとデイラ・オールド・スーク・アブラ・ステーションを結ぶ主要ルートでは、午前6時から深夜0時まで運行しています(*15)。

1隻あたり最大20人まで乗船可能で、クリークを横断する所要時間は約5分です。観光客向けには1時間120AED(約4,800円)でプライベートチャーター便も用意されており、クリーク沿いの景色をゆっくり楽しめます。

現在150隻以上のアブラが4つの主要ルートで運航し、年間数百万人の乗客を運んでいます(*16)。エアコン完備の高速艇とは異なり、開放的な船上から潮風を感じながらドバイの伝統文化に触れられる貴重な体験です。

ちなみに、この「ドバイ市内の移動手段(タクシー・配車アプリ)」については、こちらで詳しく書いています↓

3-2 ゴールドスークとスパイススークは中東最大級の伝統市場

デイラ地区には中東を代表する2つの伝統市場、ゴールドスークスパイススークがあります。

ゴールドスークには350軒以上の金製品販売店が軒を連ね、金、プラチナ、真珠、ダイヤモンド、銀などを免税で購入できます(*17)。ドバイ中央研究所が品質管理を行っており、すべての金製品は本物であることが保証され、正規の刻印が施されています(*18)。営業時間は通常午前9時30分から午後1時、午後4時から午後10時までで、金曜日はスパイススークが休業となります(*19)。

スパイススークはデイラ地区のアル・ラス・メトロ駅近くに位置し、中東、アジア、アフリカから集められた多彩なスパイス、ハーブ、ドライフルーツが取引されています。

両市場とも値段交渉が文化の一部となっており、提示価格から2割から3割程度の値引きを目指すのが一般的です。観光客は政府の監視体制により安心して買い物を楽しめます。

3-3 ヘリテージ地区とアル・ファヒディ歴史地区で旧市街の文化を体験できる

バール・ドバイ側に位置するアル・ファヒディ歴史地区は、19世紀半ばから1970年代のドバイの伝統的生活様式を今に伝える文化遺産エリアです(*6)。

この地区の建物は伝統的な建築材料である石、石膏、チーク材、サンダルウッド、ヤシの木などで建てられており、特徴的な風の塔バラジールが砂漠の暑さを和らげる自然冷房装置として機能しています。現在50棟以上の修復された建物が、アートギャラリー、博物館、文化協会、アーティストのアトリエとして活用されています。

隣接するアル・シンダガ博物館複合施設は2020年から2023年にかけて段階的に開業し、80棟以上の歴史的建造物が修復されました。シェイク・ムハンマド文化理解センターでは、遺産地区ツアーやアラビア文化体験プログラムが提供されており、訪問者は単なる観光を超えて、ドバイの文化的ルーツを深く理解できます(*20)。


クリークタワー最新情報|世界一の高さを目指すランドマーク計画

4-1 ブルジュ・ハリファを超える世界最高クラスの超高層ビル計画

ドバイクリークハーバーの象徴となるクリークタワーは、世界的建築家サンティアゴ・カラトラバが設計し、ブルジュ・ハリファ(高さ828m)を超える世界最高クラスの高さを目指しています(*5)。2016年の公式発表時には、メディアで約1,345m級と報じられましたが、開発会社エマールと建築家の公式資料では具体的な高さは明記されていません(*21)。

タワーのデザインはスイレンの葉から着想を得たケーブルシステムが特徴で、優雅で流れるような外観を持ちます(*22)。構造は上部に向かって細くなる独特の形状で、ブルジュ・ハリファとは全く異なるシルエットを持ちます。

カラトラバの設計思想には、ドバイの未来志向と伝統の融合、そして人類の建築技術の限界への挑戦という意味が込められています。完成すれば、ドバイクリークハーバーのみならずドバイ全体の新たなアイコンとなることが期待されています。

4-2 建設計画は継続中だが完成時期は未公表

クリークタワーの建設は当初2020年の完成を目指していましたが、パンデミックの影響で工事が一時中断されました。2024年2月のエマール公式発表では、クリークタワーと隣接するドバイスクエアが同時に建設される計画であることが明記されています(*23)。

また2024年7月のS&Pグローバル格付レポートでは、エマールの2024年から2025年の設備投資計画に30億から50億AED(約1,200億から2,000億円)が計上され、その主要投資先としてドバイクリークタワーが含まれていることが確認されています(*24)。

これらの公式資料は、プロジェクトが依然として活発に進行中であることを示していますが、正式な完成予定時期は公表されていません。エマールは再設計と計画の見直しが進行中という立場を維持しており、技術的な精査と市場環境を考慮した慎重なアプローチを取っています。

完成時期の発表は、再設計作業の完了と建設工程の最終確定を待つ状況です。

4-3 展望台・ホテル・商業施設を備えたドバイクリークハーバーのシンボル

クリークタワーは、単なる超高層ビルではなく、展望施設や周辺商業エリアと連動した複合型ランドマークとして構想されています。初期計画では、最上部に展望エリアを設け、ドバイ全域を見渡せる象徴的な施設とする構想が示されました。

また、自然との調和を意識したデザインや、周辺のウォーターフロント開発と一体化した都市設計が検討されており、クリーク・ハーバー全体の中心的存在となることが想定されています。

タワー周辺にはすでに完成・稼働しているクリーク・マリーナや商業・飲食施設があり、今後の再設計・建設再開の動向次第で、エリア全体の価値を大きく押し上げる可能性があります。ただし、具体的な施設構成や完成時期については、現時点では公式に確定していません。


ドバイクリークの不動産価格|物件タイプ別の最新相場データ

5-1 1ベッドルームは投資初心者に人気のエントリー向け間取り

ドバイクリークハーバーの1ベッドルーム物件は、海外不動産投資の初心者に最適なエントリー向け間取りとして注目されています。

1ベッドルーム:取引価格・利回り比較(2024年Q3)
項目 価格・単価 日本円換算
取引価格(低) 140万 AED 約5,600万円
取引価格(高) 180万 AED 約7,200万円
単価(低) 1,200 AED/㎡ 約4万8,000円/㎡
単価(高) 1,500 AED/㎡ 約6万円/㎡
年間利回り(低) 6.2% ドバイ平均 5.8%
年間利回り(高) 7.1% 上回る傾向
初回投資家の割合 68% 多くが選択

出典:CBRE: 「Dubai Residential Market Report Q3 2024」、JLL: 「Dubai Real Estate Investment Returns Analysis(2024年)」

2024年第3四半期時点のレポートによると、1ベッドルームの平均取引価格は140万から180万AED(約5,600万から7,200万円)の範囲となっています(*27)。平方フィート単価は1,200から1,500AED(約4万8,000から6万円)で、ドバイの他の高級エリアと比較して競争力のある価格帯です。

この価格帯が投資初心者に支持される理由は、購入時の初期投資額が比較的抑えられる点にあります。

多くの物件で60対40や70対30の分割払いプランが提供され、頭金を抑えて購入できる仕組みが整っています(*28)。また1ベッドルーム物件の購入者の68%が初回投資家であるというデータもあり、この間取りがエントリーレベルの投資家に選ばれていることが裏付けられています。

5-2 2〜3ベッドルームはファミリー向けで高級グレード物件も選択可能

2ベッドルームから3ベッドルームの物件は、ファミリー層や長期滞在者をターゲットとした広めの間取りです。

2〜3ベッドルーム:取引価格・仕様比較(2024年)
間取り 取引価格(AED) 日本円換算 建築面積
2ベッドルーム
(低)
220万 約8,800万円 1,200-1,800
2ベッドルーム
(高)
350万 約1億4,000万円 1,200-1,800
3ベッドルーム
(低)
380万 約1億5,200万円 1,800-2,500
3ベッドルーム
(高)
620万 約2億4,800万円 1,800-2,500
特別要素
ブルジュ・ハリファビュー +15~25% プレミアム

出典:Knight Frank: 「Dubai Residential Review – Prime Waterfront Communities(2024年)」、CBRE: 「Dubai Residential Market Q3 2024」

2024年の調査データでは、2ベッドルームの取引価格は220万から350万AED(約8,800万から1億4,000万円)、3ベッドルームは380万から620万AED(約1億5,200万から2億4,800万円)の範囲となっています(*29)。眺望や階数により価格は大きく変動し、ブルジュ・ハリファが見える物件は15%から25%の価格プレミアムが付きます(*30)。

高級グレード物件には、エマールが展開するアドレス・ハーバー・ポイント、パレス・レジデンス、ヴィダ・ハーバー・ポイントなどのブランドレジデンスが含まれます。これらはホテルサービス付き住宅として、コンシェルジュ、ルームサービス、フィットネス施設、プールなどの高級アメニティが標準装備されています。

ファミリー向け物件は最低15平方メートルの広いバルコニーを備え、2ベッドルームで1,200から1,800平方フィート、3ベッドルームで1,800から2,500平方フィートの建築面積となっています(*31)。購入者は予算とライフスタイルに応じて幅広い選択肢から物件を選べます。

5-3 デベロッパー別に価格帯と仕様グレードが大きく異なる

ドバイクリークハーバーでは、デベロッパーごとに価格帯と仕様グレードが明確に差別化されています。

デベロッパー別価格帯・仕様グレード比較
デベロッパー 単価(AED/㎡) 日本円換算 グレード・特徴
エマール
(標準グレード)
1,200-1,500 4万8,000-
6万円
標準仕様、
基本アメニティ
アドレス・ヴィダ
(高級グレード)
1,800-2,200 7万2,000-
8万8,000円
スマートホーム、
高級内装、
ホテル施設
タイガーグループ
(中価格帯)
1,000-1,300 4万-
5万2,000円
エマールより
15-20%低価格、
機能的仕様
仕様差による価格プレミアム
ブランド vs
標準物件(同仕様)
+10-15% 約1.5-2万円
/㎡
デベロッパー
ブランド価値
仕様差
(標準 vs 高級)
+300-500 1万2,000-
2万円/㎡
テクノロジー・
素材・アメニティ

出典:CBRE: 「Dubai Developer Analysis Report – Master Communities(2024年)」、Knight Frank: 「Branded Residences in Dubai – Market Study(2024年)」、JLL: 「Dubai Real Estate Market Report – Luxury Segment(2024年)」

マスター開発者であるエマール・プロパティーズの標準グレード物件は平方フィート単価1,200から1,500AED(約4万8,000から6万円)、高級ブランドのアドレスやヴィダシリーズは1,800から2,200AED(約7万2,000から8万8,000円)となっています(*32)。

一方、タイガー・グループが開発するムーア・アット・クリークビーチなどの中価格帯プロジェクトは、エマールより15%から20%低い1,000から1,300AED(約4万から5万2,000円)の価格設定です。

ブランドレジデンスと標準物件の仕様差は、スマートホームテクノロジー、高級内装材、ホテルスタイルのアメニティなどで、平方フィート単価で300から500AED(約1万2,000から2万円)の差が生じます(*33)。

さらにエマールというデベロッパーブランド自体が、他社と同等仕様でも10%から15%の価格プレミアムを持つとされています。投資家はこれらの価格差を理解した上で、自身の予算と投資戦略に合った物件を選択する必要があります。

「エマール・プロパティーズ」については、こちらで詳しく書いています↓


ドバイクリークの不動産の利回り|賃貸収入と投資効率を分析

6-1 平均賃貸利回りはドバイ主要エリアの中でも上位水準を維持

ドバイクリークハーバーの賃貸利回りは、ドバイの主要不動産エリアの中でも上位グループに位置しています。

ドバイ主要エリア賃貸利回り比較(2024年Q3)
エリア グロス利回り ネット利回り 小型物件
(スタジオ・1BR)
ドバイクリークハーバー 6.8% 5.5-6.0% 7.1-7.5%
ドバイ全体平均 5.8% 4.5-5.0%
差分 +1.0% +0.5-1.5% +1.3-2.7%

出典:CBRE: 「Dubai Rental Market Analysis – Creek Harbour Submarket Q3 2024」、JLL: 「Dubai Residential Leasing Report – Waterfront Communities(2024年)」、Knight Frank: 「Dubai Prime Rental Market Review(2024年)」

2024年第3四半期のデータによると、同エリアの平均グロス賃貸利回りは年間6.8%で、ドバイ全体平均の5.8%を1ポイント上回っています(*34)。主要エリア別のランキングでは、ドバイサウスとドバイヒルズに次ぐ第3位の利回り水準にあり、ダウンタウン・ドバイの5.2%やドバイマリーナの6.1%を大きく上回ります。

サービスチャージなどの経費を差し引いたネット利回りでは、5.5%から6.0%の範囲となり、ドバイ市内平均の4.5%から5.0%よりも依然として高い水準を維持しています(*35)。特にスタジオや1ベッドルームの小型物件は需要が旺盛で、グロス利回り7.1%から7.5%という高いリターンを実現しています。

この利回りの高さは、開発が進行中のエリア特有の価格上昇余地と、ドバイ中心部へのアクセスの良さによる賃貸需要の強さが組み合わさった結果です。

6-2 物件タイプと立地により賃料相場に幅があり選択肢が豊富

ドバイクリークハーバー内では、物件タイプと立地条件により賃料相場に大きな幅があり、投資家やテナントにとって多様な選択肢が用意されています。

2024年のデータでは、スタジオの年間賃料は55,000から75,000AED(約220万から300万円)、1ベッドルームは80,000から120,000AED(約320万から480万円)、2ベッドルームは120,000から180,000AED(約480万から720万円)、3ベッドルームのプレミアム物件では180,000から280,000AED(約720万から1,120万円)となっています(*36)(*37)。

最も賃料に影響する要素は眺望と水辺へのアクセスです。

クリークやウォーターフロントに面した物件は、内陸部の物件と比較して20%から30%の賃料プレミアムを持ちます(*38)。また同じ間取りでも、高層階とブルジュ・ハリファの眺望が得られる物件はさらに高い賃料設定が可能です。

最低価格のスタジオ内陸物件と最高価格の3ベッドルーム・ウォーターフロント物件では、賃料に約400%の差が生じています(*36)。この価格帯の多様性により、若手専門職から富裕層ファミリーまで幅広いテナント層を引き付けることができます。

6-3 キャピタルゲインも期待でき開発完了後の資産価値上昇が見込める

ドバイクリークハーバーの不動産は、賃貸利回りに加えてキャピタルゲイン(資産価値上昇)も大きな魅力となっています。

2020年から2024年にかけて、同エリアの物件価格は平均34.2%上昇しました(*39)。特にクリークタワー建設予定地から500m以内の物件は、2021年から2024年の3年間で45.8%の価格上昇を記録しています(*40)。

過去のデータから、マスタープラン型コミュニティは完成後に15%から25%の追加的な資産価値上昇を示す傾向があります(*41)。ドバイクリークハーバーの完全な開発完了は2035年頃と予測されており、アナリストは2025年の価格水準からさらに40%から60%の資本成長を見込んでいます(*39)。

2016年から2018年の早期投資家は、すでに完成した物件で80%から120%のキャピタルゲインを実現しています。投資家にとっては、安定した賃貸収入を得ながら、長期的な資産価値の増加も期待できる二重のリターン機会が提供されているといえます。


ドバイクリークの将来性|マスタープランと開発計画の全貌

7-1 総開発面積6平方kmで20万人超の居住を計画する大規模プロジェクト

エマール・プロパティーズとドバイ・ホールディングの公式資料によると、開発完了時には20万人超の居住者を受け入れる計画となっています(*42)。就労人口や訪問者を含めると、将来的には数十万人規模が日常的に行き交うエリアになると想定されています。

開発は30年にわたる段階的建設が計画されており、2013年の着工から2043年頃までの長期プロジェクトです(*4)。全体は9つの目的別地区に分けられ、アイランド地区、ビジネス地区、セントラルパーク、サンクチュアリ地区などがそれぞれ独自の役割を担います(*7)。

住宅エリア約730万平方メートル、小売施設約94万平方メートル、商業スペース約30万平方メートル、文化施設約66,000平方メートル、公園・オープンスペース約70万平方メートルという詳細な土地利用計画が策定されています(*43)。

これほどの規模と計画性を持つ開発は、中東地域でも類を見ない壮大なビジョンです。

7-2 ドバイメトロ延伸とトラム新設で2026年以降のアクセス改善予定

ドバイクリークハーバーの将来性を支える重要なインフラが、ドバイメトロ・ブルーラインの建設計画です。

2025年6月にシェイク・ムハンマド・ビン・ラシッド・アル・マクトゥーム首相が正式承認したこの路線は、総延長30km、14駅で構成されます(*44)。ドバイクリークハーバー駅は面積11,000平方メートル、高さ74mを誇り、世界で最も高いメトロ駅となる予定です(*45)。この駅は1日あたり16万人の乗客を処理でき、クリークハーバーの推定居住者4万人の移動を十分にカバーします。

ブルーラインはドバイクリークを横断する初のメトロ路線で、全長1,300mの高架橋が建設されます。2025年6月に基礎工事が開始され、2029年9月の開業を目指しています。開業後はクリークハーバーからダウンタウン・ドバイまでわずか12分で到達可能となり、現在の車で25分から35分と比較して大幅な時間短縮が実現します。

この交通アクセスの劇的な改善は、不動産価値のさらなる上昇要因として期待されています。

「ドバイ・メトロ・ブルーラインと沿線不動産への影響」については、こちらで詳しく書いています↓

7-3 ドバイスクエアとアイランド地区の商業・レジャー施設が段階的に完成

ドバイクリークハーバーの生活インフラとして、ドバイスクエアとアイランド地区の商業・レジャー施設が段階的に完成していきます。

ドバイスクエアは総面積94万平方メートルの小売・エンターテインメント地区で、自動バレーサービスやドローン配送などAI駆動型の最先端ショッピング体験を提供します(*46)。このエリアは2026年から2027年にかけて初期フェーズの開業が予定されています(*25)。

アイランド地区にはクリークビーチとして全長700mの都市型ビーチが配置され、ロータス、オーキッド、サバンナなどの低層住宅開発が進んでいます(*26)。またコミュニティの中心には30ヘクタールのセントラルパークが緑の肺として機能します。

これらの施設が段階的に完成することで、住民と訪問者は世界クラスのショッピング、ダイニング、レジャー、自然環境を一つのコミュニティ内で享受できるようになります。


FAQ|ドバイクリーク投資でよくある質問

Q. ドバイクリークハーバーのクリークタワーはいつ完成する?

クリークタワーの正式な完成時期は現時点で公表されていません。

2024年から2025年のエマール投資計画にプロジェクトが含まれており、隣接するドバイスクエアとの同時建設が計画されていますが、パンデミック後の再設計作業が進行中のため、具体的な完成年は未定です。最新情報は開発会社エマールの公式発表をご確認ください。

Q. ドバイクリーク不動産の利回りは他エリアより高い?

はい。

ドバイクリークハーバーの平均グロス賃貸利回りは年間6.8%で、ドバイ全体平均の5.8%、ダウンタウン・ドバイの5.2%、ドバイマリーナの6.1%を上回ります。主要エリア別ではドバイサウス、ドバイヒルズに次ぐ第3位の利回り水準にあり、特にスタジオや1ベッドルームは7%台の高利回りを実現しています。賃貸需要の強さと価格上昇余地が両立した魅力的な投資エリアです。

Q. ドバイクリークハーバーは投資先として将来性がある?

高い将来性があると評価されています。

2020年から2024年で物件価格が平均34.2%上昇し、2029年のメトロ・ブルーライン開業でアクセスが劇的に改善される予定です。開発完了は2035年頃と見込まれ、完成後には20万人超が居住する一大コミュニティとなります。


まとめ|ドバイクリークの観光価値と不動産投資の可能性

ドバイクリークは全長14kmの歴史的水路として、真珠採取と貿易の時代から現代の観光地へと進化を遂げてきました。アブラ船での移動やゴールドスーク、アル・ファヒディ歴史地区の散策は、ドバイの伝統文化を体験できる貴重な観光資源です。

一方、2013年に開発が始まったドバイクリークハーバーは、6平方kmの敷地に20万人超が居住する巨大プロジェクトとして、投資家に大きな機会を提供しています。平均利回り6.8%、2020年から2024年で34.2%の価格上昇実績、そして2029年のメトロ開業により、賃貸収入とキャピタルゲインの両面で魅力的な投資先となっています。

観光と投資の双方でドバイクリークは、伝統と未来が交差する唯一無二のエリアとして注目に値します。

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